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経営の気づき

経営の気づき

業種ごとの「あるべき利益率」とは?

「利益率は何%あれば良いですか?」


クライアントから聞かれることが多い質問の一つです。

もちろん、「利益率○%なら優良」という基準が、すべての会社に当てはまるわけではありません。

ただし、ほとんどの企業では、
売上よりも「いくら利益を残せているか」が大事です。

また、その利益を何人で生み出しているのか、という生産性も重要です。

もちろん、資金を集められていて、
革新的なビジネスであれば、
新規クライアントを増やす=トップラインを伸ばすことも大切です。

経済産業省の「2025年企業活動基本調査速報(2024年度実績)」では、対象企業全体の売上高営業利益率は4.9%でした。

主要業種では、
製造業 5.6%
卸売業 3.1%
小売業 4.2%

この数字はあくまで企業の平均実績です。
小売業の平均が4.2%だから、
「4.2%あれば十分」というわけではありません。

重要なのは、
自分たちの業種で、この利益率はどうなのか
という視点です。

クリニックも「売上が高い=経営が良い」ではない

年商1億円の医院。
年商2億円の医院。

数字だけを見ると、2億円の医院の方が経営がうまくいっているように見えます。

でも、
スタッフは何人いるのか。
人件費はいくらなのか。
家賃はいくらなのか。
広告費はいくら使っているのか。
設備投資や借入はいくらあるのか。
院長自身がどれだけ診療しているのか。

ここまで見なければ、本当の経営状態は分かりませんし、今後伸びていく医院・クリニックかどうかも分かりません。

例えば、
スタッフを大量採用する。
広告費を増やす。
朝から晩まで診療する。

そうすれば、確かに売上は伸びます。
でも、それで生産性が高いとは限りません。

利益率と一緒に「生産性」を見る


そこで重要になるのが、労働生産性です。

従業員1人あたりの付加価値額

売上1億円でも、「5人」と「10人」では意味が違います。

例えば、同じ売上1億円の会社でも、
A社 5人
B社 10人
であれば、

1人あたり売上高は、
A社 2,000万円
B社 1,000万円です。

もちろん、1人あたり売上高と労働生産性は同じものではありません。

ただ、経営を見るうえでは、何人で、その売上・付加価値・利益を生み出したのかという視点が非常に重要です。

売上を2倍にするために、従業員数も2倍になった。
これでは、会社は大きくなっていますが、生産性が上がったわけではありません。
規模が大きくなるほど、苦しくなっていきます。

人を増やすと同時に、生産性を上げる

本当に人が足りないのであれば、採用は必要です。

ただ、本当に人を増やす必要があるのか。
無駄な仕事はしていないか。
そもそも利益を生まない業務を続けていないか。
こうした視点も必要です。

2026年版中小企業白書でも、生産性向上には、商品・サービスの高付加価値化だけでなく、AI活用やデジタル化による「労働投入量の最適化」が重要だとしています。

これから人件費が上がっていく中で、
「人を増やして売上を増やす」だけの経営は、どんどん難しくなる
と考えます。

「あるべき利益率」を考えるときの3つの視点

① 業界平均と比べてどうなのか
② 過去の自社と比べてどうなのか
③ 利益を生み出すために、どれだけの人と時間を使っているのか

ここまで見て、初めて会社の生産性が分かります。

売上より「利益」。
利益と同時に「生産性」。

会社経営をしていると、
年商○億円
売上成長率○%

という数字が、どうしても目立ちます。

売上は重要です。

でも、売上が大きい会社=強い会社ではありません。

売上、利益率、そして1人あたりの付加価値まで見る。

これから人件費が上がり、
人材採用がさらに難しくなっていく日本では、
売上を追う経営から、生産性を追う経営への転換が大切です。

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